※こちらの記事は「レールの先がないジェットコースター」
の続きの記事となっております。
その後のTさんは人が変わってしまったように、
金策に走り回っていました。
そのころから、営業という営業をしていなかったくせに、
自分から動き回ってお金をかき集め初めるという豹変ぶりに
皆が思わず唖然としてしまいました。
内部事情の中身まで見れてはいませんでしたが、
結局集めたお金を何か事業に投じるわけでもなく、
ファンドの運用に回していくわけでもなく、
どこかの投資家の資金に補てんされていくように見えました。
そんな中、筋の悪そうな人々が現れ、
あちこちで騒ぎ立て、そこにお金が流れていく、、、。
「こうなったらもうおしまいだな」
まさにそんな状態なのでした、、、
目も当てられた状態ではありませんでした。
目次
もう俺らには「一発逆転ホームラン」しかない
もう復活は無理だろう、
誰もがそう思う中、Tさんはあがいていました。
だからこそ自分自身もあきらめてはいけないとあがきました。
でも、何かTさんは一向にまともに仕事はしておらず、
何か山師のような大きな案件、
下手すると詐欺話のような話に飛びつくようになりました。
「いやさ、それ、絶対詐欺に見えるんですけど、、、」
みたいな話があれば片っ端から話を聞いて、
手を付けられるものは全て手を付ける、
そんな行動に皆が目を疑いました、、、。
なんでそんなことをしているのか聞いた時の答えは
「コツコツやっていても絶対復活はできないだろ、
俺らにはもう一発逆転ホームランしかないんだよ」
という、とてつもなく途方もない話でした。
これは一発逆転ホームランが打てる前提の話であって、
この選択肢の中で一本だけ
大逆転できるホームラン級の案件があります!
ということが分かっていて、
それを探し出すために片っ端から手を付けていく
ということなのであればそれは考えるよりも行動をする、
それでも良いかもしれません。
でも、それにしたって、
精査して、案件の確認作業をして、
本当にうまくいくのかどうかを検討をしたうえで、
その案件に乗る乗らないを決めてもよいような話なのです。
それを片っ端から手を付けるなんていうのは、
まさに「愚の骨頂」なわけなのです。
だからこそ、この言葉を聞いた瞬間、
この人はもうダメだ、、、
ダメになってしまったんだな、、、
そう確信したのでした、、、。
■投資詐欺案件のオンパレード
案の定、落ち目の人間にはよい話は回ってきませんでした。
・某国のオンラインカジノの自動ベットシステム
(なぜか自動ベットシステムを使うと勝てるらしい 苦笑)
・金の怪しい取引をすると、なぜだか配当が月20%つくという謎の案件
・芸能ファンド
(もはや母体と思われる関係者にも
中身を知っている人はいませんでした(苦笑))
・日経225先物のアービトラージシステム
(この案件も後に大騒ぎになったものですが(汗))
Tさんの理屈はこうです、
「怪しい話でも、基本は全て乗る
どれか一つでも当たればそれでいいんだよ、
そしたら全て元に戻せるからさ。」
結果は転落が加速するのみでした。
しかも、案件を持ち込めば持ち込むほど、
営業している人間は儲かるんですから、
どんどんそういう類の人間が集まってくるわけです、、、。
よくもまぁこんな胡散臭い話が世間にはあるものだと、
あきれつつ、その詐欺師たちの頭の回転の速さや、
想像力の豊かさにほとほと関心するほどでした。
レールから外れたジェットコースターは
ものすごいスピードで走っているので、
そのまま激突するときもものすごい勢いでぶつかっていきます。
大勢の投資家に囲まれて、軟禁されてしまったり、
弁護士事務所に行ったらガタイの良い男性に囲まれ、
返済計画をまとめた契約書にサインをさせられたり、
関係者(身内)ともめて刃物が登場するレベルの騒ぎになったりと、
私自身それぞれの現場にはいませんでしたが、
リアルタイムで見聞きする話は生々しい内容のオンパレードでした。
※刃物が登場したときは神田に電話がかかってきて、
「今からこいつのこと刺すけどさ、神田君がお金払ったらさ
止めてあげるよ、、、?少しでもいいから払ってよ」
なんて言われたこともあります、、、(汗)
その時は申し訳ないことにお金を払うことはできませんでしたが、
なぜか刺されずに済んだようです、、、(苦笑)。
この辺りは神田自身のことでもないので、
本当にいろいろありましたが、これ以上書くことは自粛しようかとは思います、、、。
しかし、そのTさんは最後どうなったのかというと、
関係者すべての人が連絡がつかなくなってしまいました、、、。
きれいではない筋のお金に手を付けたのか、
どこかで軟禁され続けているなどと言う噂もちらほらある状態です、、、。
責任者不在の事件、収集せざる負えない結末
もともとすべてこのTさんが発端となった出来事でもあったせいで、
Tさんが行方不明となったことで、事件が収束に向かいました。
裁判を起こしても等の本人が不在、
どこにいるのかだれも知らないという、
そんな相手に対して裁判を起こすわけにもいきません。
もちろん周辺にいた関係者は、
一通り裁判に巻き込まれ、話し合いをする場が設けられています。
しかし、ここでとんでもない2番底は一区切りを見せてくれるのでした。
1年ほどを投資家の方々との対話や、
何か復活できないのかと、模索する日々を過ごし、
ほぼ無収入のまま、現状を何とかするためだけに頭を使い、
体を使い、時間を費やしてきたわけですが、
それが収束に向かい、やっと次のことに目が向けられるようになりました。
いまだに問題は解決をしたわけではないにせよ、
次に向かって歩いていける、これだけでも本当に感謝をしたいくらいだ、
等と感じました。
ここまでに体験した金融商売のダイナミックさを感じつつ、
そこに潜む潜在的に大きなリスクを思い知ったこの数年間、
ここまでの経験を生かして自分は何をやっていくべきなのか、
これを考えなくてはいけない岐路にやっと、立つことができたのでした、、、。
岐路に立った後にどうなったかはこちらから
⇒ 「ハリケーン通過後」すべてがなくなった更地からの再スタート
こんにちは神田つばさです!
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